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心と体のコラム

うらやましい、うらやましい

 - カテゴリー " 身体のこと " -

クライアントさんにも、美容師さんが何人かいらっしゃいますが、そういえば私は何年も美容院に行ったことがありません。

 

なぜなら、美容院って緊張してしまうのと、尋常性白斑という皮膚の病気で、至近距離で顔を見られたくない、という思いが働いてしまうからなのです。

 

とにかく、顔を見られたくない。病気の額を隠したい、できるだけ肌を隠すスタイルで、何年も過ごしてきました。

 

でも、今は、おでこを出す髪型をしています。こんな日が来るとは思いませんでした。

 

以前ベリーショートにしていたことがありましたが、病気が進行していたので、顔を露出する髪型にできるのもこれが最後だ、という気持ちでいました。

 

でも、白い地図みたいだったマダラな額が、病気が悪化しすぎて、完全に、真っ白になってしまい、おでこを出しても違和感がなくなったのでした。

悪化してうれしい病気なんて他にないと思うけれど、どちらかといえばうれしい気分です。

 

以前、額がとても美しいクライアントさんがいらしたことを思い出します。その方に限らず、額を出す髪型をしている人を見ると、

(いいなあ、この方は、額を出すヘアスタイルができて。うらやましい、うらやましい。)よく、そんなことを密かに思ったりしていたものでした。

 

でも、その額の美しいクライアントさんは、もう天国へ行ってしまわれました。

 

亡くなられたことを聞いたときに、私は、自己本位に、こんなことを思いました。

 

一体どういうことなんだ?だって、あんなに美しいおでこだったのに?

私があんなにうらやんだ方が亡くなって、私が生きている、どういうこと?おかしくない?

 

それぞれの方に、それぞれの悩みや病気があり、それは比べようもないのに・・・他人の思いへと心を馳せることもなく、自分にたった今起きていることが、いちばん辛いと感じてしまうのです。

 

でも、私にかぎらず多かれ少なかれ、そのようなことはあるのではないでしょうか。

 

遠くの国の人の悲惨な苦しみより、今、歯がとても痛んで辛いのなら、その痛みの方が、自分にとっては重大なことになってしまう。

 

今も、自分の病気は気になる悩みの一つです。自分の病気のことは、あまり語りたくありません。言うと、人の視線が患部に集まってしまう気がして。ないものねだり、という言葉があるように、私にとって、この病気を持っていないすべての人が、「うらやましい」の対象であり、それはアコガレのような、きれいな感情ではないのです。「いいなあ・・・だけど私は・・・」どちらかといえば卑屈な感じなのです。

 

一方で、自分の中にある、引け目、また負い目、といったものは、なくしてはならない、いえ、必要なものだとも思っています。それは自分を傲慢にさせない、そしてほかの誰かを理解するための体験として。

 

いま、50代後半になって、衰え、とか、後退ということも意識せざるを得ないお年頃となったことを、自覚しています。

 

病気にかぎらず、他人をうらやむ、引け目を感じるといったことは、これから、さらに増えていくのかもしれません。

 

でもそれは、いままで、わからなかった微細なことを、わかる、想像できなかったことが想像できる、気づかなかったことに気づける、理解のできない誰かを理解できる・・・自分を豊かにしてくれるものでもあるとも思いたい。

 

そして、病気、引け目・・・それは、形見の狭さを感じる一方で、誰もが味わうことのできないものであるという、誇りやうれしさみたいなものも、どこかにちょっぴり、存在している気がするのです。

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー: 身体のこと.
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